筋肉痛と筋肥大(筋肉の成長)

筋肉痛になると筋肉は育つ、は幻想。

こんにちは、間庭です。

 

筋トレ経験者なら誰しも聞いた事があるのでは無いでしょうか?

「筋肉痛になるまでトレーニングしないと、筋肉は成長しない」

 

これは事実なのでしょうか。

 

もちろん頑張ってトレーニングしないと筋肉は成長(筋肥大)しません。

しかし、実は筋肉痛は必要はありません。

 

今回は筋肉痛になると筋肉は育つ、は幻想

以下のトピックに分けて説明していきます。


Topic1.筋肉痛とは何か。

Topic2.なぜ、筋肉痛=筋成長理論が言われるのか。

Topic3.筋肉痛状態でトレーニングするのは良いのか。

まとめ


Topic1|筋肉痛とは何か

一般的にいう筋肉痛の名称は

遅発性筋肉痛(DOMS;Delayed Onset Muscle Soreness)

定義トレーニング後24~72時間以内に出現する痛みになります。

 

近年の科学では筋繊維の損傷では無く(無い事が多く)

筋膜、腱、外膜(血管外膜)など軟部組織/結合組織の損傷である事が確認されています。

要するに「怪我」の分類に入ります。

 

要点|筋肉痛=怪我


Topic2|筋肉痛=筋成長と言われる理由

筋肉痛は筋繊維の損傷。

筋肉痛になるまで負荷を掛けた筋繊維は、その負荷に耐える為に強く修復される。

=超回復

 

さて、この超回復の理論はどこから来たのでしょうか?

 

実は、2010年にBrad J. Schoenfeld博士の仮説から提唱された理論。

ここに実験データなどは無かったそうです。

 

これが流行ってしまった・・・。

 

さて、そこで上記の理論(仮説)が正しいのか検証した研究が2つあります。

①2012年|アメリカ

要点|筋肉痛が筋肥大を起こす、という事は確認できない。

こちらはレビュー論文(信頼性が高い論文)です。

 

②2016年|サンパウロ大学

▪️追跡調査

期間|10週間

Aチーム|筋肉痛になるまでトレーニング

Bチーム|筋肉痛にならないトレーニング

 

Aチーム Bチーム
 筋肉痛になるまでトレーニング 筋肉痛にならない程度のトレーニング 

この様に2チームに分けて10週間の検証を行った結果2つ結果が出ました。

 

結果①

筋肉痛になってもならなくても筋肥大に差異は無い

 

注意)筋肉痛は損傷なので、タンパク質合成そのものは高まる。

ただし、筋肥大には関係が無い。

 

 

結果②

筋発揮率の低下

筋肉痛になると平均20%低下する

 

 

まとめ

①筋肉痛が筋肥大を起こすというのは幻想

②筋肉痛による筋発揮率の低下はトレーニング効果を低下させる

 

 

筋肉痛が起こってしまった際には、すぐに治療を行い正常のトレーニングに戻るのはトレーニング生長の最短ルート


Topic3.筋肉痛状態でトレーニングするのは良いのか

2006年 台湾嘉義県国立嘉義大学

全員にダンベルで筋肉痛を起こす

Aチーム|筋肉痛が治るまで休息してトレーニング

Bチーム|筋肉痛が残った状態でトレーニング 

Aチーム Bチーム
 筋肉痛が治ってからトレーニング 筋肉痛のままトレーニング 

結果|有意差無し

筋肉痛が有ろうと無かろうと、トレーニングをする→筋肥大が起こる。

≒筋肉痛は最初にも述べた様に軟部(結合)組織損傷なので、筋肥大とは無関係。

 


まとめ

・筋肉痛にならずとも、筋肥大(筋肉の成長)はする。

・筋肉痛になると筋発揮率が20%低下する。

筋肉痛になったらすぐに治療し、発揮率100%でトレーニング効果を高めて行く

 

以上の様になります。

 

いかがだったでしょうか?

私はいくら理屈で必要無いと分かっていても

筋肉痛になると「頑張ったなぁ・・・♪」と感じてしまいます。

 

そこで必要になるのが早期回復!!

筋肉痛は平均して20%も筋発揮率を下げる。

つまりは、運動パフォーマンスが下がる。

 

回復に、昔はストレッチを中心に行なっていましたが

ランキング形式で最下位(最も効果が薄い)のがストレッチ・・・

 

有料ページでは筋肉痛を早く治す方法について記載します。

もしご興味有りましたら、ぜひ一緒に学んでいきましょう!!